糖化と老化の関係は?健康診断のHbA1cからわかる肌コラーゲンの手がかりを韓国の皮膚科専門医が解説
糖化は肌の老化にどう関わるのか。健康診断のHbA1cの見方、長く残るコラーゲンに血糖の跡が残るしくみ、研究で言えることと言えないこと、今日からの3つの習慣を、皮膚科専門医キム・ホンソクが解説します。
「糖」は本当に肌を早く老けさせる?|糖尿病研究で見つかった肌老化の手がかり
キム・ホンソク院長のYouTubeより — 韓国語音声。消音で自動再生します。タップで音声オン。

こんにちは。VOS皮膚科クリニック院長、皮膚科専門医のキム・ホンソクです。皮膚科専門医になって21年、ソウル・江南の島山公園前にあるクリニックで、カウンセリングから施術まで私が自分で担当しています。
「糖化は肌の老化と関係がありますか?」という質問をよくいただきます。答えは「甘いものは肌に悪い」という一言よりずっと興味深く、手がかりは健康診断の結果表にあるHbA1cという数値にあります。このページは2026年9月に公開した私のYouTube動画をもとに、海外の方に向けてまとめたものです。
ページ上部の動画は、日本語に翻訳された字幕をつけて見ることができます。
先に結論
- HbA1cは過去2〜3か月の血糖環境を映す数値です。一方、肌のコラーゲンは半減期がおよそ15年と推定され、はるかに長く糖の影響を受けます。
- 糖化が進むとAGEsができ、コラーゲン同士をつないで組織を硬く、しなやかさを失わせます。問題は量だけでなく、コラーゲンの質が変わることです。
- 1型糖尿病の大規模研究のデータでは、血糖をしっかり管理した人ほど肌コラーゲンの糖化が少なかったものの、しわやたるみは測っていないため、見た目が若返ると証明されたわけではありません。
- 今日からできること:HbA1cは1回の数値より推移を見る、まず飲む糖を減らす、大きな筋肉を保って使う。
HbA1cは何を示す数値ですか?
HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、過去2〜3か月の血糖環境をまとめて映す数値です(動画 00:00〜)。
赤血球の寿命はおよそ120日で、その中のヘモグロビンは血液をめぐりながらブドウ糖にさらされ続けます。血糖が高く、高い状態が長く続くほど、ブドウ糖がヘモグロビンに結びつきやすくなります。これが糖化です。
空腹時血糖が「今日撮った写真」だとすると、HbA1cは「ここ数か月の要約」のようなものです。昨日ケーキを食べたから今日急に上がるわけでも、今日運動を始めたから明日急に下がるわけでもありません。糖尿病のない大人では、5.7%未満が一般に正常、5.7〜6.4%が予備群、6.5%以上が糖尿病の診断基準のひとつとされています。
皮膚科医としてここに注目するのは、肌のコラーゲンの半減期がおよそ15年と推定されているからです。数か月でヘモグロビンに血糖の跡が残るなら、10年以上体内にとどまるコラーゲンには、どんな跡が残るのでしょうか。
糖はどうやってコラーゲンを老けさせるのですか?
糖化が進んでできるAGEs(終末糖化産物)がコラーゲン同士をつなぎ、組織を硬くし、入れ替わりを難しくします(動画 02:55〜)。
糖化の初期産物は、転位や酸化といった反応を経て、一部が安定した化合物になります。これがAGEsです。HbA1cが短期間の糖化の記録だとすれば、AGEsは寿命の長いたんぱく質に長期間かけてたまっていく変化と考えるとわかりやすいと思います。その代表が肌のコラーゲンです。
体内に長くとどまるたんぱく質ほど、糖、酸化ストレス、紫外線にさらされる時間も長くなります。AGEsの一部はコラーゲン分子どうしを橋のようにつなぎ、組織が硬く、しなやかさを失いやすくなります。さらに、酸化ストレスや炎症、細胞の周りの基質を分解する酵素(MMP)に関わる経路にも影響します。
つまり問題は「コラーゲンが減る」ことだけではありません。すでにあるコラーゲンの性質が変わり、正常な入れ替わりが難しくなることです。肌の老化というと「どうすればコラーゲンを増やせるか」ばかり考えがちですが、「つくったコラーゲンがこの先10年以上、どんな環境で過ごすのか」も同じくらい大切な問いです。
血糖が良くなれば、過去の跡は消えますか?
単純には消えません。大規模な糖尿病研究では、過去の高血糖の影響が何年も残ることが示され、「代謝の記憶」と呼ばれています(動画 05:38〜)。
DCCTという研究では、1型糖尿病の1,441人を約6年半追跡しました。当時の基準で血糖を厳格に管理したグループの平均HbA1cは約7.2%、通常治療のグループは約9%で、厳格管理のグループは目・腎臓・神経の合併症が大きく少なくなりました。
研究終了後は全員に厳格な管理がすすめられ、両グループのHbA1cの差はすぐに縮まりました。それでも、以前から厳格に管理していたグループは、網膜症や腎臓病などの合併症が進むリスクが低いままでした。体が数字そのものを覚えているのではなく、過去の高血糖でできた組織の変化が長く残る、ということです。
実際の肌でも血糖の跡は見つかっていますか?
はい。人の肌組織を調べた研究で、血糖管理が良かった人ほどコラーゲンの糖化が少ないことがわかっています(動画 07:26〜)。
DCCTの参加者216人の肌組織を分析した研究では、示されたデータの範囲で、約5年間厳格に血糖を管理した人は、コラーゲン糖化の初期マーカーであるフロシンが30〜32%、ペントシジンが約9%、CMLが約9〜13%低いという結果でした。細胞実験ではなく、実際の人の肌で測った結果だという点が大切です。
また、肌コラーゲンの糖化マーカーを測って約10年追跡した研究では、その数値が後の網膜症や腎症の進行と関連していました。肌のAGEsが合併症を起こしたという意味ではありません。肌のコラーゲンが、体が長年さらされてきた代謝環境の記録のような役割をしている可能性がある、ということです。
血糖を管理すれば、肌は老けにくくなりますか?
コラーゲンの糖化が少ないことと関連はしていますが、顔が若く見えると証明されたわけではありません(動画 08:41〜)。
DCCTでは顔のしわ、たるみ、弾力、見た目の年齢は測っていません。ですから「HbA1cを下げれば顔が若返る」と言うのは言いすぎです。より正確には、長い期間にわたって健康的な血糖環境を保つことが肌コラーゲンの糖化の少なさと関連しており、糖化による肌老化を減らす助けになりうる、という解釈になります。たるみには糖化以外の原因もあり、原因別の考え方はたるみの原因3つで変わる治療の選び方にまとめています。
今日から始める3つのこと
HbA1cは推移を見る、まず飲む糖を減らす、筋肉を保って使う。この3つです(動画 09:18〜)。
1つ目は、健康診断のHbA1cを推移で見ることです。 空腹時血糖が正常だから大丈夫、で終わらせないでください。毎年の数値が4.9、5.1、5.3、5.5と少しずつ上がっているなら、5.7%未満でもその流れには意味があります。体重が増えた、動かなくなった、お酒が増えた、食べ方が変わったなど、思い当たることがないか振り返るきっかけにしてください。逆に正常範囲で安定しているなら、数値をさらに下げることにこだわる必要はありません。体の代謝バランスを詳しく確認したい方には、VOSの機能医学検査があります。
2つ目は、糖を減らすならまず飲む糖からです(動画 10:15〜)。コーラ、ジュース、甘いラテなどの液体の糖は、短時間に多くの糖が入るうえ満腹感が少なく、繰り返し飲みやすいものです。りんごを丸ごと食べるのと、ジュースにして飲むのは同じではありません。今日デザートを食べたからといって自分を責める必要はなく、甘い飲み物が習慣になっていないかをまず確認してみてください。
3つ目は、筋肉を減らさないことです(動画 10:55〜)。食後に血液に入ったブドウ糖を取り込み、エネルギーとして使ったりグリコーゲンとして蓄えたりする主な場所のひとつが筋肉です。太ももやお尻などの大きな筋肉を保つこと、食後に軽く歩いたり10〜20回スクワットをしたりして筋肉を使うこと、そしてスクワットやランジ、階段の上り下りなどの筋力トレーニングで筋肉の質を保つことが、コラーゲンが過ごす体内環境を整えることにつながります。
食べ物とコラーゲンの関係については、動画ノートコラーゲンは食べ物やサプリで肌に届く?でも解説しています。施術を受けた方の感想はインフルエンサーのVOS体験でご覧いただけます。
結果や経過には個人差があり、ご自身に合う方法はカウンセリングで決めます。
動画の見どころ
この動画で話している施術
VOSで施術を受けた方の体験
VOSで施術を受け、その様子を発信したインフルエンサーの体験談です。
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Q&A — よくいただく質問
糖化は本当に肌の老化につながりますか?
健康診断のHbA1cはどこを見ればいいですか?
一度進んだ糖化は元に戻せますか?
食事でまず何を変えればいいですか?
肌の話なのに、なぜ筋肉が大切なのですか?
効果・腫れ・回復には個人差があります。このページは院長の動画をもとにしたVOS皮膚科の一般的な情報で、診察に代わるものではありません。
キム・ホンソク院長について
機能医学検査は、最初の肌診断から経過チェックまで、キム院長が自ら担当します。
キム院長は美容皮膚科を専門とし、肌の再生、フェイスラインの改善、健やかなエイジングケアに取り組んでいます。患者さま一人ひとりの肌状態とご希望を丁寧に把握したうえで、自然で洗練された仕上がりを目指す治療計画をご提案します。
VOSでは、診断・施術・経過管理まで、同じ専門医が一貫して責任を持ちます。肌の構造と変化のパターンを正確に理解した診療が、仕上がりの完成度を高め、副作用のリスクを抑えます。
経歴・役職
- 現職
- VOS皮膚科クリニック 院長
- 皮膚科専門医
- 学歴
- 医学部 首席卒業
- 教職
- 清州大学 医療美容学科 兼任教授
- 東国大学 美容医科学科 兼任教授
- 学会役員
- 大韓皮膚科医師会(KDA)理事
- 大韓アンチエイジング皮膚科学会(KAAD)理事
- 委員会
- 大韓皮膚科学会 学術委員
- 大韓皮膚科医師会(KDA)情報委員
- 所属学会
- 大韓皮膚機能医学会 会員
- 大韓レーザー医学会 会員
ブランドアドバイザー
- スキンケア
- The Scent
- スキンシューティカルズ
- ラ ロッシュ ポゼ
- AHC
- ビオデルマ
- エタピュール
- 注入製剤
- ジュベルック
- リバイブ
- ラプレン
- リジュラン
- 医療機器
- ウルセラ
- サーマージュ
- ソフウェーブ
- クールスカルプティング
- ミラジェット
講演、ライブデモ、ブランド教育 — 韓国とアジア各地で。
- 掲載されている学会発表・講演
- 116
- 掲載期間
- 2016–2026
- 2023年(掲載件数が最多の年)
- 25
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主な国際学会・主要学会
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- APS Korea 2026
- 第28回 大韓皮膚科医師会 春季学術大会
- Baim Global Jupiterシンポジウム 招待講演
- 2025
- JULIA SUMMIT GLOBAL – Juvelook Journey
- JULIA SUMMIT ASIA 2025香港
- KOREADERMA 2025
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- 2024
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- ジュベルック ローンチシンポジウム(台湾)
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- 2022
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- 第13回 I-SWAM インドネシア
メディア出演
- 「アチムN」— 多汗症と化粧品の選び方
- 「肌寿命のゴールデンタイム」(2021年7月)
- パク・ヨングァンのラジオショー — 月曜レギュラー
- 「グッドモーニング」— 春の日差しと肌(2023年3月)
- チョ・ウジョンのFM大行進 — ドクターファミリーコーナー
- 「メン・オン・エア」— 夏のスキンケア
論文・著書
- Juvelook Comparative Pain Assessment
- 化粧品カウンセリング学 専門家課程
- 皮膚美容 成分学
出典:VOS皮膚科 公式サイト(韓国語)の院長プロフィール
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