糖化を治す方法はある?2026年の酵素研究で肌のCMLが55%減った意味を韓国の皮膚科専門医が解説
一度できた糖化を治す方法はあるのか。2026年の酵素CMLaseの研究で高齢者の肌組織のCMLが55%以上減った意味と、まだわかっていないことを皮膚科専門医が解説します。
一度できたら消せないと言われた「老化の跡」を消しました|2026年の新しい老化研究
キム・ホンソク院長のYouTubeより — 韓国語音声。消音で自動再生します。タップで音声オン。

こんにちは。VOS皮膚科クリニック院長、皮膚科専門医のキム・ホンソクです。皮膚科専門医になって21年、ソウル・江南の島山公園前にあるクリニックで、カウンセリングから施術まで私が自分で担当しています。
一度できてしまった糖化を治す方法はあるのでしょうか。これまで私の答えは「元に戻すのは難しいので、これ以上つくらないことが大切です」でした。ところが2026年に発表された論文が、この答えを一部だけ、しかし驚くかたちで変えました。論文を読んだときは本当に驚きました。このページは2026年9月に公開した私のYouTube動画をもとに、海外の方に向けてまとめたものです。
ページ上部の動画は、日本語に翻訳された字幕をつけて見ることができます。
先に結論
- これまで糖化への現実的な対策は「新しくつくらないこと」でした。寿命の長いコラーゲンにすでに定着したAGEsを取り除くのは、まったく別の難しい問題とされてきました。
- 2026年の研究では、5億を超える酵素の変異体から、AGEsのひとつであるCMLを正常なアミノ酸のリシンに戻す酵素「CMLase」がつくられました。
- 70〜80代の方から提供された組織で、CMLは動脈で70%以上、肌で55%以上減りました。ただし体の外で行った実験です。
- 55%はCMLだけの数字で、AGEs全体ではありません。コラーゲン同士をつなぐグルコセパンのような架橋は取り除かれておらず、しわや弾力も測っていません。
なぜ糖化は元に戻せないと考えられてきたのですか?
糖とたんぱく質の結びつきは最初は弱いものの、時間がたつと寿命の長いコラーゲンの上で安定した化合物(AGEs)に変わるからです(動画 00:57〜)。
血液の中には生きるためのエネルギー源であるブドウ糖が常にあり、体のたんぱく質と自然に反応することがあります。肌の真皮に多いコラーゲンもたんぱく質です。私はこれを白いシャツにこぼしたコーヒーにたとえます。すぐに拭けば落ちるかもしれませんが、そのまま置いておくと少しずつ変化して、洗っても落ちないしみになります。糖化も同じで、不安定な反応から始まり、時間とともに安定した終末糖化産物(AGEs)へと変わっていきます。
すぐに入れ替わるたんぱく質なら問題は比較的小さいのですが、真皮のコラーゲンは入れ替わりがとても遅い「長寿たんぱく質」です。そのため糖化をはじめとするさまざまな化学的な損傷がたまる時間が十分にあります。
だからこれまでの対策は予防が中心でした。コーヒーを飲まなければ新しいしみは減りますが、10年前に固まったしみが自然に消えるわけではありません(動画 05:00〜)。血糖がどのようにコラーゲンに跡を残すのかという背景は、動画ノート糖化と老化の関係とHbA1cからわかる肌コラーゲンの手がかりにまとめています。
2026年の研究が狙ったのはどのAGEsですか?
多くのAGEsのうちのひとつ、CMLです。CMLは、多くの方がイメージする「コラーゲンを硬くする架橋」とははたらき方が違います。
年齢とともにコラーゲンにたまるAGEsは1種類ではなく、CML、CEL、ペントシジン、グルコセパンなど、たくさんの種類があります(動画 02:30〜)。名前を全部覚える必要はありませんが、次の2つは知っておくと研究の意味がわかりやすくなります。
グルコセパンは、隣り合うコラーゲンとコラーゲンの間に化学的な錠前をかけるようにつなぐことがあります。これを架橋(クロスリンク)といいます。架橋がたまると、真皮の土台である細胞外マトリックス(ECM)の物理的な性質が変わります。「糖化するとコラーゲンが硬くなる」という説明は、大きくはこの部分を指しています。
CMLは今回の論文の主役ですが、グルコセパンのような架橋をつくるAGEsではありません(動画 03:35〜)。CMLは主にRAGEという受容体を通じてはたらきます。受容体は細胞の表面にあるアンテナのようなもので、特定のAGEsがここにくっつくと、細胞の中にさまざまな信号が生まれます。代表的なのは炎症に関わるNF-κBの経路や、活性酸素による酸化ストレスです。その結果、組織がさらに傷つき、ECMのつくり直し(リモデリング)にも影響が出ることがあります。
つまりAGEsが肌に影響する道すじは2つです。ひとつは構造をつないでECMの性質を変える問題、もうひとつは細胞が受け取る信号を変える問題です(動画 04:29〜)。この区別が、新しい結果をどう読むかを決めます。
CMLaseは、できてしまった糖化をどう修理したのですか?
CMLをただ取り除くのではなく、もとの正常なアミノ酸であるリシンに戻す酵素をつくったのです。
CMLは、たんぱく質を構成するふつうのリシンが、いくつもの化学反応を経てできるものです。研究者たちは逆に考えました。CMLをリシンに戻せばいいのではないか、と(動画 05:35〜)。問題は、それを望む形でやってくれる酵素が自然界に存在しないことでした。
そこで研究者たちは、ないならつくればいいと考えました。5億を超える酵素の変異体をふるいにかけ、CMLをとても効率よく処理する酵素を選び出し、CMLaseと名づけたのです(動画 06:06〜)。私が感心したのは、CMLを切り取るだけでなく、その部分をもとのリシンの状態に修理した点です。試した実験用のたんぱく質によって差はありますが、CMLが最大97%減ったものもありました。
本当に知りたいのは、人の組織でどうなるかです。研究では70年、80年と生きてこられた高齢の方から提供された実際の組織にCMLaseを処理しました。その結果、CMLは動脈で70%以上、肌でも55%以上減りました(動画 06:48〜)。
「55%」が意味しないこと
老化した肌の糖化が55%戻ったという意味でも、顔が若く見えるようになったという意味でもありません(動画 07:09〜)。
これから「老化した肌の糖化を55%戻した研究」といった見出しを目にすることがあると思います。ですが、これは正確ではありません。理由は3つです。
- 1種類のAGEsだけの数字です。 55%減ったのはAGEs全体ではなく、CMLひとつです。
- 構造ではなく信号の側の話です。 CMLは構造をつなぐ架橋ではないので、今回の結果は信号の問題に対応したものです。コラーゲンを硬くする架橋が取り除かれたことは示されていません(動画 07:35〜)。
- 提供された組織を体の外で処理した研究です。 生きている人の顔にCMLaseを注射したわけではありません。この論文では、しわが良くなったか、弾力が戻ったか、コラーゲンが若い人のようになったかはわかりません(動画 07:54〜)。
ですから「糖化を治すことはできますか」という質問への私の答えは、こうなります。特定の1種類の跡を、提供された組織で実験室の中で、という条件なら一部は戻せた。でも、あなたの肌の糖化を治す方法はまだない、です。
たるみやしわには糖化以外の原因も関わります。原因によって治療の考え方が変わることは、たるみの原因3つで変わる治療の選び方で説明しています。
それでも私がこの研究を大きな一歩だと考える理由
これまでの老化対策は「これ以上傷めない」ことだけを目指してきましたが、この研究は、すでにできた化学的な損傷を、少なくとも1種類については直接修理できることを示したからです。
これまで老化対策といえば、紫外線を防ぐこと、血糖をきちんと管理すること、新しいコラーゲンをつくらせることのように、この先の損傷を減らす方法ばかりでした(動画 08:51〜)。今回は方向がまったく違います。古いたんぱく質にできた老化の化学的な跡を直接修理したのです。
CMLを修理する酵素がつくれたのなら、ほかのAGEsを修理する酵素もつくれるかもしれません。いつかコラーゲンとコラーゲンの間の古い架橋を選んでほどき、コラーゲン自体は傷つけずに、肌の機械的な性質まで回復させる。そうなれば、まったく別の種類の治療になります(動画 08:14〜)。もちろん、そのような治療はいまはありません。老化研究の問いが「どうすれば老けにくくなるか」から「すでにできた老化の跡をどこまで戻せるか」へと変わっていくかもしれません。
これから抗糖化をうたう化粧品の話はますます増えるはずです。そのとき「AGEsはすべて同じではない」ということだけでも覚えておけば、広告と実際の研究を見分けるのにかなり役立ちます(動画 09:42〜)。いますぐできる現実的な抗糖化の方法は、この動画では扱っていません。別の動画でお話しする予定です。
VOSで受けられる施術は施術一覧でご覧いただけます。実際に施術を受けた方の感想はインフルエンサーのVOS体験をご覧ください。
結果や経過には個人差があり、ご自身に合う方法はカウンセリングで決めます。
動画の見どころ
VOSで施術を受けた方の体験
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Q&A — よくいただく質問
肌の糖化を治す方法は、いまありますか?
CMLaseの研究で、老化した肌は若返ったのですか?
減ったのがCMLだけだと、何が違うのですか?
抗糖化をうたう化粧品はどう判断すればいいですか?
いつか架橋のようなほかのAGEsも修理できるようになりますか?
効果・腫れ・回復には個人差があります。このページは院長の動画をもとにしたVOS皮膚科の一般的な情報で、診察に代わるものではありません。
キム・ホンソク院長について
キム院長は美容皮膚科を専門とし、肌の再生、フェイスラインの改善、健やかなエイジングケアに取り組んでいます。患者さま一人ひとりの肌状態とご希望を丁寧に把握したうえで、自然で洗練された仕上がりを目指す治療計画をご提案します。
VOSでは、診断・施術・経過管理まで、同じ専門医が一貫して責任を持ちます。肌の構造と変化のパターンを正確に理解した診療が、仕上がりの完成度を高め、副作用のリスクを抑えます。
経歴・役職
- 現職
- VOS皮膚科クリニック 院長
- 皮膚科専門医
- 学歴
- 医学部 首席卒業
- 教職
- 清州大学 医療美容学科 兼任教授
- 東国大学 美容医科学科 兼任教授
- 学会役員
- 大韓皮膚科医師会(KDA)理事
- 大韓アンチエイジング皮膚科学会(KAAD)理事
- 委員会
- 大韓皮膚科学会 学術委員
- 大韓皮膚科医師会(KDA)情報委員
- 所属学会
- 大韓皮膚機能医学会 会員
- 大韓レーザー医学会 会員
ブランドアドバイザー
- スキンケア
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- スキンシューティカルズ
- ラ ロッシュ ポゼ
- AHC
- ビオデルマ
- エタピュール
- 注入製剤
- ジュベルック
- リバイブ
- ラプレン
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- 医療機器
- ウルセラ
- サーマージュ
- ソフウェーブ
- クールスカルプティング
- ミラジェット
講演、ライブデモ、ブランド教育 — 韓国とアジア各地で。
- 掲載されている学会発表・講演
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- 掲載期間
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- 2023年(掲載件数が最多の年)
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論文・著書
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出典:VOS皮膚科 公式サイト(韓国語)の院長プロフィール
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